「BANANA FISH」や「吉祥天女」「ラヴァーズ・キス」等の吉田秋生の新作。
吉田秋生は感情描写や台詞まわしの微妙で絶妙なタッチが、凄くいい感じで好きなのだけど、絵柄が大きく変わった「夜叉」以降はちょっと敬遠気味だった。「BANANA FISH」もあまり覚えていないし、そういった人間のもつ暗さ、汚さを描くのもこの人の持ち味なのかもしれないけど、まあぶっちゃけあまり好みでないというか。なので「ラヴァーズ・キス」とか出してくれたときには「そう、そう、こういったのをもっと描いてよ!」と思ったものだ。暗さ汚さを知っていてそれをあからさまに描くより、程よく押し殺したもののほうが味わいがある、といったところ。
で、この「海街Diary」。期待を裏切られることはなかった。凄く、いい。やっぱり、こういったものも描けるのだ。良かった。
舞台は鎌倉。古い一軒家に住む三姉妹を中心に、人が人と関わり会うときに生じるちょっとした不器用さを、時折笑いを交えつつ空気感、季節感たっぷりに描く。
今ままでにないライトなタッチが凄くいい。「ハナコ月記」を除くと「河よりも長くゆるやかに」以来かも。一話ずつ違うテーマで完結しているのも、続きもの漫画を読む身としてはひと安心。それに、一話ずつが濃厚。なんだか、鎌倉に行きたくなった。そんな漫画。
「おぼっちゃまくん」の漫画は読んでなかったけどアニメは凄い見ていた。例のあいさつが流行しまくってた小学生時代。
ちょっと大人になって、「ゴーマニズム宣言」とかも読んだりしたが、いつも思ったのは「この人普通の漫画をもう描かないのかな」といったこと。ゴーマニズム宣言の描写力、説得力、鋭い観察力を見ていると、普通の漫画を描いたら相当面白いんじゃないか、と。で、ちょっと前に政治問題関係なしのエッセイ漫画「目の玉日記」が出た。これのもう面白いこと。で、今回待望のオリジナル漫画。が、これである。
やっぱり自分の想像は当たっていた。主人公は定年退職した遅咲散太郎、62歳、別名チリさま。まだまだ男はこれからだ!と今どき小学生な孫や加齢臭フェチの美女となんたら・・・という、純粋なギャグ漫画。もう、2007年問題とか言われ、退職後に何するかテーマがメディアで取り上げられっぱなしの現在にドンピシャ。さすがよしりん先生。冒頭に電車で席を譲られそうになりゴタゴタするところから笑いっぱなしですよ。買うとき「おぼっちゃまくんみたいに下品全開だったらどうしよう・・・」と一瞬危惧したりもしたが、そんな心配は全然要らなかった。じじい、更に突っ走っていって欲しい!
いよいよ新しい展開に突入。
つか、つかね・・・いや相変わらず面白いし好きだからいいんだけど、どーもあずみの抱える問題がずっと堂々巡りな気がするのだ。勿論、この問題にピリオドを打ったら、その時点でこのシリーズは終わりになるのかも知れないけれど、じゃあ一体いつ、どうやって終わらせるのか?そろそろ気がついたら41巻なわけで、勿論ファンとしては続いてくれるのは嬉しいが、どうやってこれを終わらせるのだろう?と少し心配になってきた。まあ杞憂だとは思うけどね。
2007/04/30
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気付いたら小学館漫画賞、そして文化庁メディア芸術祭大賞受賞ですか。凄いなあ。それだけの迫力はあるから当然っちゃ当然ですな。つか「ジパング」はどうしたんだ。(あっちも受賞ラッシュに全然いやかなり相応しい漫画だと思うが)
これは3巻発売あたりからずっと追って読んできたので、最初のほうに比べるとかなりストーリーも大ごとになってきていて楽しい。
日本を大地震が襲って、北と南に分断されたとき、人々は、国は、どうなるのか、といった話なのだけど映画
「日本沈没」とか足元にも及ばないほど(当たり前か)その巧妙な推測に惹き込まれていってしまう。勿論こうなるかどうかはそうなってしまわないとわからない訳だが、そのベースとなる主人公の持つ「確たる信頼」、これがいい。日本は分断され、どろどろした感情が渦巻くなかで、ストーリーが追うのはあくまで「光」だ。これがあるからいい意味で「漫画」っぽく、楽しんで読んでいけるのだと思う。以下続刊期待!
なんで「新」なのかよくわからないのだが、本屋のPOPによると作者が倒れて一時休載になっていた模様。全然知らんかった・・・。まあ、この漫画は社会現象(?)にもなったし、描き続けるのは相当の負担であろうことはよくわかる。
今回は「移植」編。相変わらずいつも通りの「深い」「究極の」テーマ。どうやって収束させてゆくのか、(まあ結局答えはいつも読者に投げかける感じで終わるのだけど)気になるところ。とにかく、作者が入院しないことを祈ります。
2007/03/06
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伊藤潤二ラッシュ。個人的に若干ブームなのか。つかいつでも読みたい、そんなタイプ。
伊藤潤二の漫画は普通の本屋さんじゃ手に入れるのが困難なため、まとめてAmazonで取り寄せてしまった。しかし「No Image(画像なし)」が多いなあ・・・
「新・闇の声 潰談」を先に読んだらいてもたってもいられず。個人的にこの人の漫画は普通の短編が一番好き。下記に挙げる二冊も「富江」シリーズの新作や、原作アリのものなど純粋なオリジナル短編ではなかったので、近年のオリジナル短編ではこのシリーズしかないのかと思うとちょっと寂しい。「ギョ」とか
「地獄星レミナ」とか、最近は長め(?)のが多いからなあ。
「闇」に関する短編集ということだが、特に「闇」と意識しないでも普通に楽しく(?)読める。バラエティの豊かさは健在。
最高なのは「グリセリド」という一編。寝る前に読んだら気分が悪くなってしばらく寝れなかった。「怖い」とかそういうものとは全く違う、純粋に不快・・・。食前食後に読むのは本気でおすすめしない。胃の調子が悪いときも。こんなに人を不快にさせるものを描けるこの人はやっぱ天才だあ〜 うえ〜・・・
「富江」シリーズの最新刊。自分は朝日ソノラマ刊の「伊藤潤二恐怖マンガCollection」を持っているのだが、その第一巻、第二巻の「富江」「富江part2」とは全く被っていない内容。
これを読んでから改めて富江シリーズを読み直したら、当然だけど富江が時代とともにどんどん変容してゆくのが面白かった。(富江シリーズは、初出1987年と、20年も前から描かれているシリーズなのだ)
昔の富江は、今だったら時代遅れの髪型やファッションをしており、しきりに描写される「絶世の美女」という先入観がなかったら、そんなに物凄い美人とも思えない。けれど、新しい富江はどうだ。金髪(茶髪?)バージョンや、明らかにギャル意識のファッションをしており、作者の絵が徐々に変容しているのもあるが、「美女」と思える。こうやって、その時代時代の「美人」観を反映させつつ、富江はやっぱり常にこの世で一番の美女でい続けるのだろうな・・・。そう考えると、そういった見方で見るのもこのシリーズの楽しみ方のひとつかも知れない。
「新耳袋」を原作に伊藤潤二がアレンジした短編集。主役は一貫して「ミミ」という女性。耳袋だからミミ・・・?その安直っぽいネーミングセンスも結構好きだ。
しかしこの装丁はどうしろと?カバー裏〜目次、奥付〜カバー裏までで2編短編が入っている。しかも白黒反転印刷!特に本編に収録されている話でもないし。この人絵が上手くてしかも結構細かいから、普通の色合いでじっくり堪能したかったです。ファンとしては。
内容は実話ベースなだけにいつもの破天荒ぶりはあまりない。その代わり、わりとリアル。当たり前だが。墓石動かすマッチョとかは本当にいそうで嫌だ。以前墓地の横のアパートに住んでいただけに・・・。
巻末に久々(「うずまき」ぶり?)に伊藤潤二の描きおろしあとがきマンガがついている。これ、意味もなくタッチだけどろどろしてたりしてかなり好きなので嬉しかった。
映画化伴い、ふと思い立って読もうと思ったら・・・な、ない!!本棚も押入れもくまなく探したが、どこにも見当たらないのだ。
「どろろ」は手塚作品のなかでもかなり好きなほうだったので、売る筈もないし・・・多分誰かに借りパクられたのであろう。と、いうわけでもう大人だし買い直すことに。借りパクってるひと、もう買ったので返さなくていいですから。
で、本屋に行ったら何処にも売ってない。多分、映画化の影響で品切れているのだろう。しょうがないのでAmazonで注文。Amazonはさすがにあった。良かった。とんだ「ふと思い立って」になってしまった。
このシリーズ、意外と短い。そしてあっけなく終わってしまう。これは当時あまり人気がなかったか、手塚本人が途中でモチベーションが下がってしまったのだろうか。個人的には百鬼丸が48の妖怪をコンプリートするところまで知りたかったし、欲を言えば成長したどろろも見たかった・・・(ブラックジャックで一瞬出てくる大人なピノコのように)。一編一編も回を追うごとにボリュームが薄くなり、ちょっと寂しいところもある。しかし、子供の頃これを読んだときは本当に怖かったシーンも幾つかあった。長者が飯を食わされているところとか・・・絵柄は手塚タッチでリアルでもなんでもないし、格別怖いシーンでもないのに、何故か背筋の寒さを感じてしまったのを覚えている。逆に子供はそういったところとは別の恐怖を感じとってしまうんだよな。ドラえもんもそうだけど。
どうでもいいけど、映画化には目下反対ですよ、自分は。反対つってももう上映されてるけど。
観たらまたDISブログが上がることは保証します。
2007/03/06
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初めて読んだ諸星大二郎。
いつも気になってはいたんだけどこればっかりはタイトルに惹かれてつい買ってしまった。
というのも、子供の頃から愛読していた岩波文庫版「完訳 グリム童話集」(下記詳細)を読めばわかるけれど、グリム童話って相当凄いんですわ!色々と。
何が凄いって、その内容。ちょっと前にその残酷さがもてはやされた頃もあったけれど、残酷さだけじゃない。本書にも収録されている「へんてこなおよばれ」とか。レバーソーセージが血入りソーセージの家を訪ねて行く話ですよ?もうストーリーからして意味不明。童話とは全部そういった面を孕んでいるものかも知れないけれど、あんなものを子供の頃からよく読んでいた自分って・・・とつい思ってしまう。だから今こうやって創造的かつオタクな自分がいるのかも知れないけど!
というわけで、エピソードのピックアップぶりのセンスも光るこの本。
SFやらミステリーやらに味付けされたストーリーは、諸星カラーに上手く変換されていると思う。(あ、このあと諸星大二郎は幾つか読みましたので)
例の「へんてこなおよばれ」もいい感じにわかり易いアレンジ。一般的な「グリム童話」しか知らない人には好みが分かれるかと思うが、自分は結構気に入りました。
諸星版グリム童話が気に入ったなら、これは読むべし!
大人のグリム童話。いつ読んでも面白い。
一度集めて全部売ったのに、新刊が出てたのでつい買ってしまった。
全部売った理由は、なんとなく薄い感じがしたから。絵があっさりしているというのもあるけど、ドラマが薄いというか。あまり後味に残らない感じ。でも、読んでて泣いた。だけどやっぱり違和感があるんだよな。どうしてここまで人気があるのかもよくわからない。特に何かに秀でているというふうにはどうしても思えないのに。
でも、新しく出ていると気になる。一話完結の構成ってのもあるが。少なくともこういった世界をこうやって描くという意味では斬新なのかも。
ブックオフでコツコツ集めてやっと全4巻集まったので最初から通して読んだ。途中から読むと意味がさっぱりわからなかったので・・・。
ジョージ朝倉は普通の恋愛漫画のほうが面白い気がする。「ハートを打ちのめせ」とか。本作は、めちゃくちゃテイスト×ジョージ朝倉特有のひねくれた恋愛、といった感じなんだけど、めちゃくちゃ感が本当にめちゃくちゃで、正直ついていけなかった。入れ込んだテイストが多すぎて、しかもそれがうまくMIXされてないというか。作者が本当に描きたい漫画がこういったものなら文句は言えないけど、IKKI連載という掲載紙を意識してのこの内容だったら、もうちょっと普通のもののほうが良かったかな。
えっと、自分は多分相当なJOJOラーなんですが(JOJOオタクのことをこう呼ぶ。)、ブックオフでちまちま集めてやっと集まった。いよいよ次はスティールボールランを制覇するぜ!ってJOJOラーと名乗るにはまだ早いっすね・・・すみません。。
高校生ぐらいからめっきり少年漫画を読まなくなって、青年漫画系にシフトしていったんだけど、それでもいつ読んでも面白いと思えるのがこのシリーズ。やっぱ絵が・・・個性的すぎる!あと台詞まわしとか。何より知能ゲームっぽいバトルが楽しくてしょうがない。よく毎回思いつくもんだといつも思ってしまう。
ただ、このシリーズは初めての主役が女の子ということで、周りを固める主要キャラも途中まで全部女子。これが最初結構抵抗あった。普通の会話は「〜だわ」とかしゃべるのに、バトルのときだけ「〜だぜてめェェェェエ!」とか。第五部のトリッシュとかはもっと女らしくて可愛かったのになあ。やっぱり主役となると骨太じゃないと駄目なんだろうか。これだったら男のほうがもっと純粋に楽しめたような気も。最後も徐倫が・・・ってわけでもないし、微妙な気が。
まあ、そんなこと言ってもこのシリーズが大好きなことには変わりない。個人的には第三部が一番脂がのってたと思う。そして一番好きなのは第四部。ローカルさがたまりません。
2007/03/04
COMIC
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あ〜 もう、大好きです。
伊藤潤二は「うずまき」とか有名だけどやっぱり短編がイイ。
怖くてエグくてグロくて不気味なのに
シュールでやりすぎでおかしくて途方もなくB級。
表題の「潰談」とか、本当笑っちゃいます。
奥付で「体力がおちて最近漫画を描くペースが落ちてきた」とあったけど
寡作でもなんでもいいから、体を壊さない程度に描き続けて欲しいです。
この人の作品は、いつになっても変わらない。
次々と読みたくなる。中毒です。
2007/02/19
COMIC
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