
■大竹伸朗全景/東京都現代美術館
ひとことで言いあらわせば、過剰。
とにかく全てが過剰な空間だった。
総数2000点という展示作品数(いや、これは果たして全てが作品なのか、スケッチなのか、下描きなのか、はたまた落書きや描き殴ったようなものまで・・・もはや衝動としか思えないそれら全て)、様々な作風の混在(様々なものを貼りつけまくったコラージュから、透明感ある鮮やかな色彩の水彩、ぐちゃぐちゃに塗りたくった巨大な油彩、インスタレーションからオブジェから小屋やネオン管、ぬり絵まで・・・)、唐突に入場してすぐ突きつけられるスクラップブック群とそれに貼り付けられたものたちの量(コラージュは色々見れどこんなに様々なものが大量に貼りこんである作家は見たことがない)、訴えかけるもの・・・これを見ろ、あれを見ろ、・・・俺を見ろ!
全てが過剰、と言うしかない。
きっと彼にとって吐き出し続けることが全て。挑戦し、描き、貼り、衝動とともに感情のみでそれらを「かたち」にして吐き出してゆく。とにかく吐き出してゆく。そうして絶えず生み出されていく作品群は、すさまじいエネルギーを放つ。それらに圧倒された。ただ、圧倒されるしか出来なかった。
個人的にはこういったタッチ↑の作品群が好き。「覗き岩テクノ」シリーズなど。逆にぐちゃぐちゃ暗くて盛りまくった油彩は好みじゃなかった。生々し過ぎるからかな。作家の「闇」の部分をダイレクトに表現するやり方は、何のジャンルにしても好きじゃないので。
カタログ欲しかったけど、7000円ぐらいして厚さ10cmぐらいあって6kgだって!金銭的にも腕力的にも無理だわー。残念。
2006/12/22
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■スーパーエッシャー展 ある特異な版画家の軌跡/Bunkamura ザ・ミュージアム
どうしても生で観たかったので行ってきた。絵画もそうだけど版画って生で観なければ味わえない良さがある。作者が力を込めて木を削った痕跡というか、筆致のそれとはまた違った職人芸のような。そんなわけで自分は木版が特に好きだ。
勿論お目あては有名なあれやこれや。といってもそんなにはなかったけど、子供の頃みて衝撃的だった「Other World」がみれて良かった。普通に感動。その前でぼんやりと佇んでいたら、横の人にあからさまに迷惑そうな顔をされたのでやめた。混んでる美術館って・・・これだから・・・。
■Othe World/木口木版、3色刷りこの「Other World」にも登場する人面鳥、シームルグ。初めてみたときトラウマになるぐらい怖かった。今は大人なのでそんなことはないけれど、この不可思議な空間を象徴するかのような奇異さ。個人的には今回の展示でやたら押していた「でんぐり虫」よりこっちのほうがずっと好きだ。
だまし絵系のものばかりが有名なエッシャーだけど、初期〜中期にかけての木版が想像以上に良かった。わざと様々な角度の直線のみを使った「夜のローマ」シリーズや、もっと初期の「24の寓意画」シリーズなど、その美しく考えられつくした彫線(って言うのか?)には、ただただ敬服しかない。
ひたすら計算し尽くされた末に生まれた作品群、こんな作家は他にいない。エッシャーをまた好きになりそうだ。
2006/12/22
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